『FIM Women’s Circuit Racing World Championship』に参戦するアナ・カラスコ選手は、2018年にスーパースポーツ300世界選手権でチャンピオンを獲得したライダーです。彼女はどのようにしてレーシングライダーとしてのキャリアをスタートしたのでしょうか。そして、WCRに参戦を決めた理由とは? 開幕戦エミリア・ロマーニャで、インタビューしました。
『FIM Women‘s Circuit Racing World Championship』(女性サーキット・レーシング世界選手権。以下、WCR)の初年度第1回目の大会であるエミリア・ロマーニャが、2024年6月14日から16日にかけて、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開幕しました。
WCRは2024年から始まった、女性ライダーによって争われる2輪ロードレースの世界選手権です。今季はスーパーバイク世界選手権(SBK)に併催で、全6戦12レース(1戦2レース開催)が予定されています。マシンはヤマハ「YZF-R7」のワンメイク、タイヤはピレリのワンメイクです。
参戦するのは、18の国と地域から集まったライダーで、開幕戦エミリア・ロマーニャはワイルドカードを含めて26名のライダーがエントリーしました。その中には、唯一の日本人としてWCRに挑む平野ルナ選手(Team Luna)や、2018年スーパースポーツ300世界選手権(WSS300)チャンピオンであるアナ・カラスコ選手(Evan Bros Racing Yamaha Team)、2019年から電動バイクレースFIM Enel MotoE World Championshipに参戦し続けているマリア・エレーラ選手(Klint Forward Factory Team)が含まれています。
そんなWCRエミリア・ロマーニャの木曜日、カラスコ選手にインタビューをすることができました。
クリスマス、ベッドルームにバイクがあった
指定された時間にWCRのテントピットに赴くと、間もなくしてカラスコ選手がプレスオフィサーとともに現れました。初対面のカラスコ選手に少しの緊張を感じながらあいさつすると、その壁をするするとなくすように、にっこりと笑顔でうなずき、ピットの椅子を勧めてくれます。
インタビューの趣旨を説明している間も、カラスコ選手はじっと耳を傾けるのです。プロフェッショナルのアスリートが持つ独特の緊張感と迫力をまといながらも、カラスコ選手は、どこか親しみやすささえ感じる雰囲気を持っていました。
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【インタビュー】アナ・カラスコ選手「もう一度、チャンピオンに」女性の世界選手権参戦の理由と、その役割
2024年7月6日掲載(「バイクのニュース」掲載ページでは、記事全文&全17枚の写真がご覧いただけます)
バイクのニュース
https://bike-news.jp/
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MotoGPや電動バイクレースMotoEを取材して記事を書く仕事をしている、伊藤英里と申します。
この記事は、SBKエミリア・ロマーニャに併催のWCR(FIM Women’s Circuit Racing World Championship/女性サーキット・レーシング世界選手権)開幕戦エミリア・ロマーニャを取材に行ったとき、現地でアナ・カラスコにインタビューしたものです。
2024年からWCRが新設されると発表されたとき、わたしには多くの疑問がありました。
というわけで、できるだけ様々な人の見解を聞きたいと考えたのです。
おそらく女性レーシングライダーをけん引する存在であるアナ・カラスコは、必ずインタビューしようと決めていたライダーの一人でした。
WCR参戦の理由だけではなく、女性レーシングライダーのヨーロッパにおける状況や、カラスコ自身がこれまでにジェンダーを理由にした壁に当たったことがあったのか、など、かなり率直に聞いています。
このとき、日本人ライダー平野ルナ選手にもインタビューさせていただきました。
そちらの記事とあわせて読んでいただくと、日本とヨーロッパの現状の違いなども比較ができて興味深いのではないかな、と思います。
よかったらこちらもぜひよろしくお願いいたします。
【インタビュー】平野ルナ選手~反対されても決めたST600参戦。その道は世界の舞台につながっていた~
ブログ内での紹介記事。
https://kaleidoscope-110.com/?p=1250