MotoGP第12戦チェコGPが2020年以来5年ぶりに開催された。
シーズン前半戦を締めくくるこの大会を完全に制したのは、マルク・マルケスだ。転倒によってポールポジションこそ逃したものの、スプリントレースと決勝レースでは他を寄せ付けない速さで優勝した。チェコGPを終えて、マルク・マルケスはランキング2番手のライダーに対し、120ポイントもの差を築いてチャンピオンシップをリードしている。
そんなチェコGPにおける、日本人ライダーの戦いをお送りする。
小椋藍、不満の残る前半締めくくり
小椋藍(トラックハウス・MotoGP・チーム)は、金曜日午前中のフリープラクティス1でハイサイドを起こして転倒した。このセッションはウエットコンディションからドライコンディションに変わっていき、小椋が転倒したのはスリックタイヤでコースインして3周目の3コーナーだった。
幸い、小椋に怪我はなかったが、マシンは大破した。グラベルで立ち上がった小椋はそんなマシンを見て、両手でぱしんと膝を叩き、やりきれないようにうなだれた。この日の囲み取材で語っていたところによると、「タイヤがまだ準備できていなかったのだと思う」ということだ。
「タイヤを機能させる温度にもっていくまでの準備が、たぶんまだよくわかっていないんだと思います。絶妙なところで走りながらタイヤを温めていかないといけないんです。僕は、その感覚が、たぶん……へたくそなんだと思います」
「へたくそ」だと言い切る表現が小椋らしい。
小椋はQ1からの予選では21番手で、スプリントレースは16位でゴールした。なお、このレースでは、レース後に小椋、マルケス、アレックス・リンスの3名に対して「タイヤの空気圧について調査中」とされた。
スプリントレースの場合、30%の周回数で定められたタイヤの最低空気圧を遵守しなければならない。これに違反した場合、スプリントレースでは8秒のタイムペナルティとなる。ただ、その後、「レースディレクションの警告システムにおける最低空気圧設定の誤りが判明した。そのため、さらなる処置や調査は不要だった。ライダーは正しい最低空気圧を遵守していた」と発表され、小椋を含む3名はゴールした順位で結果が確定している。
決勝レースでは中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)の欠場により1ポジション繰り上がって20番手からスタートして、14位だった。
「あまり感触はよくなかったです。前半戦の締めくくりとしては、不満が残るレースになりました」と、レース後の囲み取材で小椋はぽつぽつと語っていた。
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(トップ画像©Trackhouse Racing)
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MotoGP日本人ライダーの戦い【第12戦チェコGP】転倒が続く小椋藍はタイヤの「準備」に苦戦中。決勝レースは14位で前半戦を締めくくる
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2025年7月24日掲載(「Webikeプラス」掲載ページでは、記事全文&全7枚の写真がご覧いただけます)
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